04666-170204 書く専用機 ポメラ DM200 のおかげで原稿が捗る
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iPhone 7 Plus
2008年11月に初代ポメラ「DM10」が発売されて以来、気になって店頭で試用を繰り返してきたキングジムの「ポメラ」。気にはなるけど買うまで至っていない、というギリギリの製品。
その後、2009年12月の「DM20」、2011年11月の「DM100」ときて、2016年10月21日、5年ぶりの新型「DM200」が発売。 https://flic.kr/p/TxdpYJ https://farm5.staticflickr.com/4190/33827428550_bd22bb37da_k.jpg
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なんとも魅力的なモデルに仕上がっています。shio的魅力ポイントを挙げるとこんな感じ。
単機能:これがポメラ最大の価値。執筆専用機。書くことだけに集中できる。(データの転送以外に)通信機能がないから、SNSを眺めて無為な時間を浪費することもない。ワープロ専用機という商品形態が消滅して以来、この「執筆専用機」の存在は貴重。書くだけ。他はできない。だから書ける。素晴らしい。それだけで全力で応援したい。
親指シフトできる:書く環境としてこれ、大切。日本語書くなら「かな入力」が適してる。中でも「JISかな入力」より「親指シフト」なら完全に1打鍵で1文字入力できるから効率的。ローマ字入力は1文字の入力に2打鍵を要するものが多くてまどろっこしい。
アウトライナで書ける:長文を書くときの必需環境。
2画面表示で比較可能:2つのテキストを並べたり、1つのテキストを分割して2画面で表示できる。長文を書く環境として望ましい。
画面表示の白黒反転:白バック黒文字から黒バック白文字に変更できます。画面全体が白く輝くディスプレイは目に負担。黒バックは目が楽です。
起動が速い(4.5秒):書きたいときに即書ける。これ基本。
ATOKが賢くなった:前モデルに比べてかな漢字変換が賢くなった。書きやすさと生産性に直結。
オフライン:執筆環境としてネットにつなぐ必要がないのがいい。
小型軽量:580g。約263(W)×120(D)×18(H)mm。
QRコードやsync機能でMac/iPhone/iPadにデータ転送:書いた後はMac/iPhone/iPadで編集するから、サクッと転送できる手軽さ大切。
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単機能だから書けるという専用機の価値絶大。そのほかいろいろ良くなってる。今回こそ買おう。
そう考えて真夜中、ポメラ関連のサイトを見て回りながら、まずはMacBookで親指シフトのシミュレイション。ポメラで親指シフトする設定と同様に、左親指シフトをMacBookの「英数」キーに、右親指シフトを「スペイス」キーに割り当ててみる(普段は、orzレイアウトで、左親指シフトが「スペイス」キー、右親指シフトが「かな」キーです)。 そのポジションでタイピングを始めて1分。無理でした。左の親指を内側に屈曲したまま打鍵するのが辛い。shioの左手は、開くと親指から小指まで25cmあるため、他の人ならなんともないサイズの道具でも、窮屈なのです。実際に店頭のポメラを試用したけれど、やはり無理でした。そのあと、翌日まで親指の第一関節と第二関節が痛くて、たった1分のシミュレイションをしたことを悔やんだけど、自分には向かないことが明らかになったのでこれでよし。
あぁ、ポメラさん。せっかく他にない専用機としてボディを設計するなら、単純にスペイスキーを左右対称に二等分したキーボードにすれば最高なのに。ローマ字入力やアルファベットを入力する時には2つとも通常のスペイスキーとして働き、親指シフトモードにしたら左右の親指シフトキー(及び設定次第で変換キー)として機能する、という仕組みにすればいい。
もしそんなポメラが発売されたら、世界中の親指シフト族がこぞって買うはず。作家さんとかなら、1台ならず、2台、3台と買う人もいそう。
親指シフトできる執筆専用機を製造、販売してくださるのは本当にありがたい。キングジムを全面的に応援したい。実際、人によっては(手のサイズ次第では)普通のJISキーボードでも親指シフト可能でしょう。しかし、shioの手のサイズだと現状では親指シフトできない。スペイスキーを左右に二等分したキーボードデザインのポメラがあったらうれしいなぁ。
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そうなると、ポメラの魅力をMacBookで再現したい。できるかな?
単機能→書いているアプリ以外のアプリをすべて終了してしまえばいい。shioのMacは常時20個くらいのアプリを起動しているから、書いている途中にメイルが来たことに気づいて返信を書き始めてしまったり、メッセージに返信したり、SNSを見たりしてしまう。単機能化するために、執筆アプリ以外すべて終了。これしかない。
親指シフトできる→前述のとおり、shioの手のサイズだと圧倒的にMacBookの方がいい。MacBookなら指を屈曲する負荷がないから、延々、親指シフトで書き続けられる快適さ。その上、「HHKB Professional BT」も使えば、さらに快適な親指シフト用タイピング環境。 アウトライナで書ける→Macなら「Tree2」または「WorkFlowy」。どちらも素晴らしいアウトライナ。両方常用しております。Tree2で書いたファイルは、iCloud Driveに常時同期されるし、WorkFlowyならリアルタイムでオンラインに書ける。 2画面表示で比較可能→Macでこれができるのは当然。全画面表示にした書類を2つ並べられます。
画面表示の白黒反転→Macのアプリには白黒反転できるものも多いし、Mac自体の画面を「control+option+command+8」で白黒反転できます。
起動が速い(4.5秒)→Macはスリープからの復帰が瞬時。iPhone/iPadと同様、使いたい時、MacBookの画面の蓋を開いたらその瞬間画面が表示され、ログインすれば即書く画面。1〜2秒でOK。
ATOKが賢くなった→Macの「ライブ変換」なら、かなを入力するだけで全自動でかな漢字混じりの的確な文章が記述される。変換キーを押す機会もほとんどない。変換精度も非常に高い。こうして今書いているこの記事も、変換キーをまったく押していないし、変換間違いもない。もちろん変換キーを押して変換することもできますが、そんな必要をまったく感じないから、視線を右方向にずーっと動かしながら書き続けられる。変換キーによる変換操作を必要とする旧来の日本語入力だと、何文字か入力するたびに変換キーを押し、視線を左に戻して変換結果を確認し、不適切ならさらに変換キーを数回押して漢字を選択する必要があります。視線が左右を行ったり来たり。変換キーを押したり確定したり。3歩進んで2歩下がる日本語入力。そんな時代は過去のものです。
オフライン→これも「1. 単機能」と同じくらい重要。そこでMacBookのWi-Fiを切ってしまえばいい。クラウドの存在を前提にMacを使っている現在、「常時接続」が当たり前で、繋がっていないことに不安を感じるほどになっているけれど、繋がっていないからこそ、今やっている執筆作業に集中できるのだ、ということをポメラが思い出させてくれました。ありがとう、ポメラ。なので、執筆するアウトライナとしてもオンラインの「WorkFlowy」ではなく、オフラインの「Tree2」を使います。あとでWorkFlowyにコピペして学生たちにシェアすることを前提に、ハッシュタグ語なども書いておけばいい。WorkFlowyを使いたい場合は、Chrome AppのWorkFlowyならオフラインでの利用もOKです。
小型軽量→これはポメラ(580g)にかなわない。MacBookは920g。でも厚さはポメラの18mmに対してMacBookは3.5〜13.1mm。薄いのが取り柄。
QRコードやsync機能でMac/iPhone/iPadにデータ転送→MacBookなら転送機能は不要。iCloud経由で常時、Mac/iPhone/iPad間で同期されます。
できました。こうしてポメラ購入を諦めて以来、原稿執筆時のMacBookの使い方が大きく変わりました。おかげで原稿が捗る、捗る。
ありがとう、ポメラさん。いつか、スペイスキーが左右対称に2分割されて本当の親指シフトキーを備えた機種が発売されたらまた試したい!!
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